ただ単に関連書籍などの指示の通りに「防災」に取り組むのではなく、皆さんがご自身の生活シーンのなかで必要とする様々な局面や段階においての防災を整理してみることも大切です。例えば実際に大地震が起こった直後に皆さんが必要とする防災グッズと長期的に避難生活が必要となった際の防災グッズの優先順位は、おそらく個々の皆さんによって異なってくると思われます。そういった被災した直後からの時間の経過や段階・局面のなかで、皆さん自身がどのような対策を取っていくべきであるのかといったような防災のフェーズを1つひとつ整理し、シュミレーションとしてとるべき行動をイメージしてみることは、いざという万が一の場面でのパニックや焦りを軽減し、冷静な判断のなかで最善の避難行動へとつながるのではないでしょうか。防災を考えることは、まず、平穏時に日常生活の中で身の回りの事柄のひとつひとつを見直ししていくことなども大切でしょう。たとえば、お部屋の寝室を見渡してみると、壁にある額縁を止める画鋲などは、地震などで床に落下した際の皆さんの怪我などにもつながることが考えられます。実際に大地震が行った時に、どんな事が皆さんの身に起こるのかといったような仮定の出来事を、防災を「フェーズ」で区分し、さらには整理してみることで、たった今、現在行うべき防災への取り組みがみえてくるはずです。
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